光ファイバーケーブルのシングルモードとマルチモードの違いとは?距離・速度・選び方を解説

光ケーブルのシングルモードとマルチモードの違いとは、内部を伝搬する光の経路の違いです。 トーコネ製同軸コネクタの総合カタログです。 2025年4月分までの反映ですので、最新情報はHP内の製品ページをご確認下さい。
製造業の現場で、高速かつ安定したデータ通信は不可欠です。
特に、光ファイバーケーブルはその通信インフラを支える重要な要素であり、シングルモードとマルチモードのどちらを選ぶべきか悩む技術部の方も少なくないのではないでしょうか。
多種多様なケーブルの中から、自社の用途に最適な一本を見つけ出すのは容易ではありません。
この記事では、特に光ケーブルのシングルモードとマルチモードの違いに焦点を当て、それぞれの特性や選定のポイントをわかりやすく解説いたします。
※尚、この記事で記載しているコストについては一般的な内容を元に記載しています。同軸コネクタ総合カタログ
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光ケーブルのシングルモードとマルチモードの違い
光ケーブルは、内部を伝搬する光の経路の違いによって「シングルモード」と「マルチモード」の2種類に大別されます。
シングルモード
シングルモードとは、その名の通り、1つのモード(光の経路)でデータを伝送するケーブルです。
光が基本的に単一の伝搬モードで進むため、モード分散の影響が少なく、通信事業者のネットワークやデータセンター間接続、キャンパスネットワークのバックボーンなど、長距離・広帯域の通信に適しています。
ガラスコアはマルチモードよりはるかに細いです。
シングルモードのメリット
シングルモードの主なメリットは、次の3点です。
■長距離伝送が可能
シングルモード光ケーブルの最大のメリットは、非常に長い距離でもデータ信号の減衰が少なく、安定した通信が可能な点です。
これは、モード分散の影響が小さく、長距離でも信号波形を維持しやすいためです。
このため、長距離通信や、データセンター間の接続、キャリアネットワークなどで利用されます。
■高帯域幅に対応
シングルモードは大容量のデータを高速で伝送する能力に優れています。
10Gbps、40Gbps、さらには100Gbpsといった高速イーサネットの標準に対応しており、将来的な通信速度の向上にも対応しやすい特性があります。
■モード分散の影響が少ない
モード分散(光が複数の経路を通ることで発生する信号の広がり)がほとんどないため、信号波形の広がりが抑えられます。
シングルモードのデメリット
一方、シングルモードにもデメリットはあります。
■コストが高い
使用する規格や機器によって異なりますが、光トランシーバなどの関連機器を含めた導入コストがマルチモードより高くなる場合があります。
そのため、ケーブル単体ではなく、使用する機器を含めたシステム全体のコストを比較することが重要です。
■接続が難しい
コア径が非常に小さいため、コネクタの接続や融着接続などの作業には高い精度と専門的な技術が求められます。
わずかなズレでも性能に影響が出る可能性があります。
■曲げに弱い
ケーブルの種類によっては、急な曲げによって伝送損失が増加する場合があります。
配線時は製品ごとに規定された最小曲げ半径を確認することが重要です。
マルチモード
マルチモード光ケーブルは、複数のモード(光の経路)で分散してデータを伝送します。
モード分散の影響を受けやすいため、シングルモードと比較すると伝送距離が短く、主に建物内やデータセンター内などの短距離通信に適しています。
マルチモードのメリット
マルチモードの主なメリットは、次の3点です。
■コストが低い
シングルモード光ケーブルと比較して、ケーブル自体の価格が安価であり、使用する光源(LEDなど)も比較的安価なものが利用できるため、全体的なシステムコストを抑えることができます。
■接続が比較的容易
コア径がシングルモードより大きいため、光軸合わせに対する許容度が比較的大きいという特徴があります。
■短距離・構内ネットワークに適している
マルチモード光ファイバーケーブルは、建物内やデータセンター内など、比較的短距離のネットワーク構築に適しています。
マルチモードのデメリット
マルチモードの主なデメリットは、次の3点です。
■伝送距離が短い
複数の光が異なる経路を通るため、光の到達時間にばらつきが生じる「モード分散」が発生しやすくなります。
このモード分散が原因で、伝送距離が長くなるほど信号が劣化し、通信速度が制限されます。一般的に、数百メートル程度の短距離通信に適しています。
■帯域幅に制限がある
伝送距離が長くなるにつれてモード分散の影響が大きくなるため、高帯域幅での伝送には限界があります。
■古い規格の互換性
古いマルチモードケーブル規格(OM1、OM2など)は、新しい高速ネットワーク(10Gbps以上)での利用に適さない場合があります。
距離の違いについて
シングルモード光ケーブルとマルチモード光ケーブルの最も顕著な違いの一つは、伝送可能な「距離」です。
シングルモード光ケーブル
シングルモード光ファイバーケーブルは、モード分散の影響が少なく、長距離伝送に適しています。伝送可能な距離は通信規格や使用する機器によって異なりますが、数十km以上の長距離通信にも利用されています。
データセンター間の接続や、都市間、あるいは国際間の通信網など、広範囲にわたるネットワーク構築に向いています。
マルチモード光ケーブル
一方、マルチモード光ケーブルは複数の光が異なる経路を通るため、光信号の分散(モード分散)が発生しやすく、伝送距離が長くなるにつれて信号品質が低下します。
このため、一般的に伝送距離は数百メートル以内に制限されます。 具体的には、10Gbpsの通信でOM3ケーブルが300m、OM4ケーブルが400m程度の距離に対応します。
工場やオフィスビル内のフロア間、あるいはラック内の機器間接続など、比較的短い距離での利用が一般的です。
価格の違いについて
光ケーブルを選定する上で、コストは重要な要素となります。
シングルモードとマルチモードでは、ケーブル本体だけでなく、関連する機器の価格にも違いがあります。
シングルモード光ケーブル
シングルモードとマルチモードでは、使用する光トランシーバや周辺機器などによって導入コストが異なります。
これは、コア径が小さく、製造時に高い精度が求められるためです。
また、シングルモード光ケーブルを使用する際には、高精度なレーザー光源を持つ光トランシーバが必要となり、これもまた高価になる要因です。
しかし、一度、導入すれば長距離・高帯域幅の通信が可能となるため、長期的にはコストパフォーマンスが高いと判断されるケースもあります。
マルチモード光ケーブル
マルチモード光ケーブルはシングルモード光ケーブルに比べて、安価に導入できます。
コア径が大きいため製造が比較的、容易であり、低コストな光トランシーバを利用できる場合があるためです。
短距離のネットワーク構築であれば、マルチモード光ケーブルは初期費用を抑えるための有効な選択肢となります。
初期投資を抑えたい場合や、短距離での利用が主である場合はマルチモードが有利ですが、将来的な拡張性や長距離伝送の必要性を考慮すると、シングルモードの導入を検討することも重要です。
通信速度の違いについて
光ケーブルの通信速度は、ケーブルの種類だけでなく、使用する機器やネットワーク環境全体によって決まりますが、ケーブル自体の特性も大きく影響します。
シングルモード光ケーブル
本質的に非常に高い通信速度に対応できます。
モード分散がほとんど発生しないため、光信号の劣化が少なく、10Gbps、40Gbps、100Gbps、さらにはそれ以上の超高速通信も可能です。
将来的にネットワークの高速化を予定している場合や、大容量データを頻繁にやり取りする環境では、シングルモードが有利です。
マルチモード光ケーブル
複数の光の経路があるため、モード分散による信号の広がりが生じ、伝送距離が長くなるにつれて通信速度に制限がかかります。
マルチモード光ファイバーケーブルでも、使用する通信規格や機器、伝送距離などの条件によって高速通信に対応できます。
工場やオフィス、データセンター内など、比較的短距離のネットワーク構築に適しています。
シングルモードとマルチモードの正しい選び方
製造業の現場で光ケーブルを選定する際には、ここまでにお伝えしてきたような、シングルモードとマルチモードの違いを把握した上で、どちらが適切かを判断する必要があります。以下に、選ぶ際のポイントを整理してご紹介します。伝送距離
伝送距離は、最も重要な判断基準となるでしょう。
数百メートルを超える長距離通信では、シングルモード光ファイバーケーブルが有力な選択肢となります。
一方、工場内の機器間接続や、フロア内のネットワークなど、数百メートル以内の短距離であればマルチモード光ケーブルも選択肢となります。
必要な通信速度と帯域幅
現在のネットワークで必要な通信速度がどの程度か、そして将来的にどの程度の速度まで高速化する可能性があるかを検討しましょう。
高帯域幅が必要な場合や将来的な拡張性を重視する場合は、シングルモードが有利です。
予算
初期導入コストをどの程度まで使えるかを考慮しましょう。
初期費用を抑えたい場合にはマルチモード光ケーブルが有効ですが、長期的視点での運用コストやメンテナンスコストも勘案する必要があります。
設置環境
シングルモード・マルチモードにかかわらず、配線時はケーブルごとに規定された最小曲げ半径を確認することが重要です。
既存設備の互換性
既に光ケーブルが敷設されている場合は、既存のネットワーク機器との互換性を確認することも重要です。
トーコネのサービスが選ばれる理由
トーコネでは、シングルモード・マルチモードの光ファイバーケーブルをはじめ、光コネクタや関連製品を取り扱っています。
製造業の厳しい環境下でも安定した性能を発揮し、お客様のビジネスを強力にサポートいたします。
多様な製品ラインナップ
トーコネは、シングルモード・マルチモードなど、用途に応じた光ファイバーケーブルを取り扱っています。光コネクタや光固定減衰器などの関連製品もラインナップしています。
在庫品・小ロットにも対応
トーコネでは、光ファイバーケーブルを1本から購入できる製品も取り揃えています。
必要な数量に合わせて購入できるため、設備の保守・交換用や試作、少量での導入にもご利用いただけます。
サポート体制
製品選定のアドバイスから導入後のフォローまで、トーコネは一貫したサポートを提供します。これにより、導入企業は安心して利用を続けられます。
まとめ
光ケーブルのシングルモードとマルチモードは、それぞれ異なる特性と用途を持ちます。
シングルモードは長距離・大容量通信に適し、マルチモードは短距離・コスト重視の環境で強みを発揮します。
製造業の技術部として最適な光ケーブルを選定するには、伝送距離、通信速度、予算、設置環境、そして既存設備との互換性を総合的に考慮することが重要です。 適切なケーブル選びは、製造現場の通信インフラを強化し、安定稼働と効率向上に直結します。




